帯屋捨松の帯の味わい深さはどこから来るのか?

皆様、こんにちは。
青山ゑり華の花岡です。

昨日まで捨松の木村社長がお店にご滞在下さり、お客様にお話し下さったり、我々にいろいろと教えてくださっていました。
二日間ずっと一緒にいたお陰で、木村社長のものづくりに対する考え方や、姿勢を肌で学ばせていただきました。

着物屋にとってこんなに贅沢な時間はなかなかありません。
捨松さんの帯が大好きで今までたくさんの売ってきました。
今回木村社長のお話をお聞きして、なぜこんなに好きなのかが良くわかりました。(笑)

構図、柄の楽しさはもちろんですが、決定的なのは色です。
まず色数、一本の帯に使う色数がとにかく豊富です。
手織りの最高峰の袋帯は百五十色を使っているそうです。
一本の糸も三色以上の色糸を撚り合わせて作るそうです。
こちらの八寸帯。

img_3596

なんとも複雑な色目ですよね。なんとも味があります。
遠目で見ていても分かりませんが、アップで見ると一本の糸が濃淡だけではなく、色々な色が入って作られているのがわかっていただけると思います。

img_3598

img_3599

この色糸(杢糸)を作るだけでも、大変な手間です。
色の組み合わせを帯全体で考えないといけない。
一つバランスが狂うと全く一からやり直しになってしまうそうです。
しかし、この手間仕事が、帯に奥行きの深さを与えてくれます。
我々は無意識下でもその複雑な色目を認識して、心地良さを感じるのです。

そして着物好きにとって、こんな風に作ってあるものを、
手に取って眺める、触れる、そして身に着ける。
それを最高に幸せな時間と感じるのだと思います。

着物っていいね!
店主 花岡隆三