摺型友禅 「多ち花」作品展2017/04/17
場所 青山 ゑり華
日時 4月21日(金)~4月24日(月)
営業時間 10:30~19:00
「摺型友禅」とは
摺型友禅とは、型紙を用いて友禅染を施す染色技法です。
色毎に型紙がわかれており、柄の表現にもよりますが、おおよそ数枚から数十枚で一つの柄が構成されています。
きものの生地(約13.5m)の半分ほど(約7m)の長さの分厚い木の板(厚さ約3cm)に生地を貼って固定し、その上から型紙(約90cm)を合わせて刷毛で染料を染め付けます。
多ち花の摺型友禅の特徴
ひとつの色につき多段階の濃淡を表現するために、型紙を彫り分けています。
同じ色を擦り重ねることで奥行きができ、より深みのある表現を可能にします。
例えば、朱色ひとつを表現するのにも、4枚の型紙に彫り分けたりしています。
一度しか摺らないところは淡く、二度三度と摺り重ねるに従って濃くなります。
それを色が異なる毎となると、型紙の数も増えていきます。
赤・紫・緑・黄それぞれが4枚の型紙に分かれていれば、それだけで16枚の型紙が必要になってきます。
?型紙が増えるとコストや手間も増えますが、敢えてそれを遂行することで多ち花らしい と感じる摺型友禅のものづくりができるのです。
熟練の職人にしか到達できない
表現の極み
小紋にも紬にも合わせ易い帯が自慢です
多ち花の柄の特徴
創業以来作り重ねてきた弊社オリジナルの型です。
桃山~江戸時代の小袖や能装束からアジア・ヨーローッパに伝わる更紗文様など、様々な文様からインスピレーションを得て弊社なりに図案化したものです。
手描き友禅とは一線を画す摺型友禅の特徴を活かした、大胆ながら繊細さも兼ね備えた 表現に注力しています。
是非お手にとってご覧ください。
株式会社多ち花 代表取締役 河合洋平
多ち花の河合社長が期間中ご来場。
詳しく説明して下さいます。
出品のご紹介
◆桶絞り併用摺型友禅染帯 社長の一押し!!
多ち花を代表する最も多ち花らしい商品。
桶絞りによって両縁を染め分けた中に型染めを施した染帯。
小袖や能装束など古典柄の他にも更紗などがあります。
結城紬や大島紬などの紬に抜群の相性ですが、小紋や無地にも合わせ易いので初心者から上級者までお勧めです。
◆生紬地摺型友禅染帯
真冬以外のスリーシーズンお締めいただける、サラッとした風合が特徴の生紬地です。
これからの単衣・夏物に最適です。
◆型友禅羽織・コート 社長のお勧め!
多ち花別織りの生地を使っています。
羽織・コートはストンと落ちて、車や電車で座ったときにシワになりにくい生地が理想です。その為に多ち花は生地を別織りし、羽織・コート専用の生地を使っています。
ストンと落ちて見事なドレープでぬめり感を出す凄い生地!
お手にとってご確認ください。
その他にも ◆型友禅襦袢 ◆型友禅着尺 ◆型友禅附下・訪問着など、充実のラインナップです、お楽しみに。
創業秘話
創業者袖崎 善蔵(明治44年生れ)は、学卒後『千總』へ入社し、キモノづくりの基礎を学びます。
その後戦争が始まり戦地へ赴き終戦を迎えます。
帰還後、統制等の事情により千總に復職叶わず、多ち花を創業。
以来、オリジナルの型紙を作り続け、現在の『多ち花らしさ』の礎を築く。
『多ち花』は、千總の商標「千切台」のなかから「橘」を一つ頂き、社名としたと言われています。
千總さんの商標