着物を通して素敵に年を重ねていくお手伝い – 青山 ゑり華

着物を通して素敵に年を重ねていくお手伝い – 青山 ゑり華

本加賀友禅 訪問着 藤藁隆作「小鳥のさえずり」2019/03/03

こんにちは。
本日ご紹介するのは、お客様からのご依頼で制作した加賀友禅です

作者 藤藁 隆
題名 小鳥のさえずり
素材 絹100%
適応シーン パーティー、お茶会、同窓会、慶事一般、結婚式など
適応シーズン 10月~12月、1月~5月

「裄の長い着物、ありませんか?」

ある日、ゑり華に一本の電話が入りました。若いお嬢様です。

「結婚が決まって母が訪問着を用意してくれることになったのですが、私は背が高くて一般に売られている物では裄(首の付け根にあたる部分から、肩を通って袖口までの長さ)が足りません。
あるところで気に入った物があったのですが、巾が広い生地で、一から作るとかなり高くなってしまうと言われました。そちらでは裄の長い着物がありませんか?」

そのような内容のお電話だったと思います。

貴方のために作りましょう!

ゑり華でも巾の広い生地に染めた着物は普段置いていません。
しかし、巾の広い生地からお作りしたとしても、生地代の分と多少の手間代がプラスされる程度で、価格はそんなに変わりません。
また、折角白生地からお作りするのですから、お好きな柄を選んで、お好きな地色に染めましょう。
そのようにお伝えしたところ、非常に喜んで頂きご来店くださいました。

藤藁隆さんの訪問着が見たいです

気に入った作家さんは藤藁隆さん。

作品の写真と取り寄せてみて頂きました。

元となった柄がこちらの写真です。

タイトルは「小鳥のさえずり」
人気の作家さん、藤藁隆さんの作品で、以前同じ柄の色違いを描いて貰っています。
地色は青みの入ったピンクがお客様のお肌にぴったりで、すぐに決定。
裾は地色と年齢に合わせた暈かし色に。
柄は、肩の柄や全体の流れも気に入ったのですが、お母様から「裾に笹が多く華やかさに欠ける気がする」と言われ、笹を減らして可愛いツクシを入れることに。

その後金沢に行って、藤藁隆さん工房へ打ち合わせ。


この日は、工房に色差しを終えた段階のものがありました。(ゑり華の注文ではありません)

お客様のお写真を見ながら、地色・柄・暈かしの色高さまで細かい打ち合わせをします。

いよいよ完成です

それから約3ヶ月・・・
出来上がって来たのがこちらです。

裾は暈かしにより一層華やかな雰囲気になりました。

生地巾が変わっても、肩から後ろのかけての美しい流れはそのままに。

 

 

 

裾は笹を減らして可愛いツクシを入れました。

細かなデザインの調整までして頂けるのも別誂の強みです。

出来上がりのご連絡後、ご来店頂き試着。
地色もぴったりに上がって、お顔写りがとても良く、
とても気に入って頂きました。

「想像以上の仕上がりで嬉しい!裄の長い着物があればいいなと思っていましたが、似合う地色を選んで頂けたり、デザインを変えたり、そこまでして頂けるなんて思ってもいなかったので、本当に良かったです!」

気になる価格も、並巾の白生地から広巾の白生地の価格差プラス、多少の手間賃のプラスでゑり華の普段の価格よりも4万円の差額でお作りすることが出来ました。

これをご覧の方で、加賀友禅で柄は気に入ったけど、地色が気に入った物が無い。
手が長いので選べない。
そんなお悩みをお持ちの方がいらっしゃったら、是非一度青山ゑり華にご相談ください。
きっとお力になれます。

ゑり華 店主花岡隆三

加賀友禅作家 藤藁隆(ふじわらたかし)先生

平成元年 加賀友禅作家 百貫華峰師に入門、以後独立。
加賀友禅現代の巨匠にして日展作家・百貫華峰師の画風を受け継ぐ。
百貫工房最後の独立作家。